空手が2020年オリンピック競技種目に?

ご存知の通り、空手はまだオリンピック種目になっていません。

全日本空手道連盟など、いくつかの空手団体がオリンピック競技へ追加されるよう働きかけていますが、この度、全日本空手道連盟と、極真会館が手を組み、オリンピックへの導入を目標に協力していくことになりました。

寸止め空手の全日本空手道連盟と、フルコンタクト空手の極真会館が手を組みということは、とても歴史的事件です。

そもそも、極真会館の創始者、大山倍達総裁は、寸止め空手をダンス空手だと揶揄し、フルコンタクト空手団体である極真会館を創設した経緯がある。逆に、かつては寸止めの伝統派空手団体からは、極真会館は野蛮な空手だと揶揄されていた。その両者がお互いの価値を認め合った上で、歩み寄ったというのは、東西冷戦の終結を彷彿させる歴史的な出来事です。

全日本空手道連盟 笹川堯会長
日本空手道連盟 笹川堯会長
極真会館 松井章圭館長
極真会館 松井章圭館長
さて、フルコンタクト空手と寸止め空手、オリンピックではどちらのルールになるのでしょう?
それは、全日本空手道連盟の寸止め+ポイント制となります。極真会館の松井館長は、オリンピック用に寸止めのコースを作れば良い話と、柔軟な姿勢を見せたことが、今回のビッグタッグを実現させました。
極真会館は、大山総裁逝去後に15以上の団体に分裂しました。松井館長は、大山倍達総裁から正式に継承された本家、国際空手道連盟極真会館ですが、他の団体はオリンピックに出場できるのでしょうか?新極真の名で知られ、長渕剛も門下生であることで知られる、NPO法人全世界空手道連盟新極真会の代表理事 緑健児氏も独自に全日本空手道連盟とのタッグを模索していたようです。しかし、寸止めとフルコンタクトの2ルール制を推していたために、全日本空手道連盟との折り合いがつかない状況です。しかしながら、他の流派は出場権を得られないなどという、小さな話にはならないでしょう。2020年東京オリンピックは、空手ブームの再来を予感させます。
空手道の2020年オリンピック正式種目化を推進する会